お世話になっております、オフィス回復ドットコムです。
池袋を中心に関東一円範囲で「内装工事」「原状回復工事」をメインにお手伝いさせていただいている、内装業者でございます。
今回は、
吸音ボードとは? 遮音ボードとの違い
というテーマでざっくりとお話させていただきます。
前回、オフィスの防音対策 簡単なものから内装工事が必要なものまで
というテーマでお話させていただきました。
今回はその中から吸音ボードというボード材についてもう少し細かく説明させていただきます。
吸音ボードとは
吸音ボードとは、ボード材のうち吸音性能に重きを置いたもの全般を指す言葉で、
様々な種類があります。
基本的には前回お話させていただいた、吸音の性質に則っており
「多孔質(表面や内部に無数の穴が開いている材質)である」場合が多いです。
発生した音を周りに漏れ聞こえにくくするには、吸音と遮音が大事になりますが、
吸音ボードはこのうち、特に吸音性に優れています。
吸音ボードの種類(一部)
- ●有孔ボード
- ●吸音石膏ボード
- ●岩綿吸音板
- ●グラスウールボード、GCボード
- ●MGボード
有孔ボード
有孔ボードとは、ベニヤを含む合板に穴が開いているボード材です。
学校の音楽室などで見かけたことがあるかもしれません。
有孔ボードが貼られた音楽室の様子。
写真acより引用
余談ですが、有孔ボードはその穴にフックなどを引っかけ、収納にも使われているため
海外では「ペグボード」とも呼ばれております。
吸音石膏ボード
吸音石膏ボードは、有孔ボードと同じように石膏ボードに無数の穴が開けられ、
吸音性を高めてある石膏ボードです。
有孔ボードほど規則的な穴が開いていませんが、石膏ボードそのものの遮音性があるため
防音対策には重宝されます。
また、同様に湿気による膨張や反りも起こりにくく、安価な価格も特徴です。
岩綿吸音板
岩綿吸音板は主に天井に使われる、ロックウールを原料とするボード材で、
表面に不規則な模様にて穴が開けられています。
不燃性も高く、代表的な吸音ボード材と言えるでしょう。
参考:石膏ボードと岩綿吸音板の違いについて
グラスウールボード、GCボード
グラスウールボードとは、その名の通りグラスウールを平板状に加工したボード材で、
断熱性、不燃性が高く、屋根下地や壁の下地にも使用されております。
パラマウント硝子工業株式会社のパラボードという製品が主な製品の1つです。
GCボードとは、前述のグラスウールボードをガラスクロス(ガラスで編んだ布)で覆ったボード材で、意匠性と耐久性を向上させているタイプです。
MGボード
MGボードはロックウールに熱硬化性樹脂を加え、ボード状に加工したもので、
グラスウールボード・GCボードに類似しております。
性質としてもほとんど類似しておりますが、遮音性はMGボードの方が数値上優れるようです。(同じ厚さで比較した場合)
この他にも、ボード材ではありませんが吸音パネルという物が存在します。
既存の壁面にマグネットや両面テープなどで貼り付け、音の反響を減らす商品で、
大がかりな工事はできないが、会議室などで音の漏れを軽減したい
と言った場合は、検討してみるのもいいかもしれません。
遮音ボードとの違い
遮音ボードとは、一般的に合板や石膏ボードに制振マットを積層したボード材で、
元より存在するボード材を強化させた商品で、
通常の石膏ボードに重ね貼りされることも多いです。
また、遮音シートという下地材とボード材の間に貼り付けるシートもあり、
ボード材の遮音性をアップさせることができます。
吸音は、音を吸収し熱エネルギーに変換することを言いますが
遮音は、音を遮り、空間から外に出さないようにする仕組みです。
根本的に音への対策として仕組みが異なりますが、両方必要なものなので
建物には基本的にその両方をバランスよく、要件に応じて施工されます。
基本的な要件として、遮音性と吸音性が必要な箇所へは
軽量鉄骨や木軸の下地材+グラスウール等の断熱・吸音材+石膏ボード
を施工することとなっており、その他必要・場合に応じて
上述の吸音材や、ボード材の重ね貼りなどを行ないます。
まとめ、最後に
以上、吸音ボードとは? 遮音ボードとの違い として、お話させていただきました。
大まかな内容ではございましたが、吸音ボード材にどんな種類があるか
知っていただく一助になればと思います。
移転やリニューアルなどで防音対策についてご検討される際は、
当記事をご参考にしたり、弊社へご相談いただければと思います。
お困りごとやご相談ございましたら、お気軽にお申し付けください。
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